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学部案内

育成する人材像とコンピテンシー

中央大学理工学部の人材育成

写真:中央大学理工学部の人材育成

大学でどのような力を向上することができるか/向上するべきか、受験生の段階で具体的にイメージできる人は多くないでしょう。大学生であっても、それを具体的に説明できる人は多くないかもしれません。中央大学理工学部では、各学科が育成する人材像を定め、どのような力が向上したか/これから向上するべきか、具体的かつ段階的に定義し、卒業生の到達度を保証するシステムを構築しています。これを、段階別コンピテンシー育成教育システムと名付けました。

 

育成する人材の「コンピテンシー」とは

コンピテンシーとは行動特性のことで、平易に表現すると、知識の習得だけではなくそれらを活用するために必要な力のことです。中央大学理工学部では、卒業後にこのような姿で活躍してほしいという人材像に基づいて、全9学科に共通する「コミュニケーション力」などの6つと、各学科個別の「専門性」、あわせて7つの主要コンピテンシーを指標として、システムを構築しました。

社会に出る前に、しっかり身につけておくために

大学での勉強においては単に知識を覚えるだけではなく、自分がまとめた調査結果や考えを発表し、仲間や先生と議論をし、ときには人を納得させることが求められるようになります。就職したり、大学院に進学したりすると、そのような場面はますます増えていきます。そこで必要となる力のひとつがコミュニケーション力ですが、入学した時点では、得ている情報や知識のレベルが違う相手、相対する見解を持つ相手に自らの考えをうまく伝え、深く理解してもらったり、相手の立場や意見を自分が十分理解したりすることは難しいものです。在学中にこのような力を身につけていくことを支援するのが、このシステムの目的です。

全9学科に共通するコンピテンシー

各コンピテンシーは大学での学習中によく現れる行動例で段階化しています。さらに、自分の行動特性をコンピテンシーと対応づけやすいよう、各コンピテンシーには、それぞれ主要なキーワードをもたせています。各コンピテンシーをどの程度自分のものにしたか学生本人にも周囲にも判るように、また、次に目指すべきは何かが明確になるように、コンピテンシーやキーワードの段階は統一した考えのもと、作られています。段階は、キーワード単位で165項目、主要コンピテンシー単位で35項目、合計200もの項目から構成されており(下の表では省略しています)、多様な力をそれぞれどの程度身につけられているか具体的に判断することができるのが、大きな特長です。

図:学生コンピテンシー定義

各学科の特色を反映した「専門性」コンピテンシー

9学科それぞれ、育成する人材像は異なります。学科の特色を反映するために、7つめのコンピテンシー「専門性」を構成するキーワードは、学科ごとに異なるものを設定しています。

数学科 物理学科 都市環境学科 精密機械工学科  電気電子情報通信工学科  応用化学科 経営システム工学科  情報工学科  生命科学科 人間総合理工学科
概念化・洞察   探求  大局観・実現力  グローバル  創発力  創生  統合力  精確性  発見・主張  現在策定中
一般化・応用   サイエンス  分析・統合  実用  工学デザイン力  応用  手法活用  専門知識  展開・活用 
数学基礎  物理学基礎   都市環境学基礎  精密機械工学基礎  工学基礎科学と技術(テクノロジー)  化学基礎  経営システム工学基礎   情報技術基礎  生命科学基礎 
自然科学  数学・自然科学・情報科学  数学・自然科学・情報科学  数学・自然科学・情報科学  数学・自然科学・情報科学基礎  数学・自然科学・情報科学  数学・自然科学・情報科学  数学・自然科学  数学・自然科学・情報科学 
基盤となる学力  基盤となる学力  基盤となる学力  基盤となる学力  補完能力(人間力)  基盤となる学力  基盤となる学力  基盤となる学力  基盤となる学力 

コンピテンシー育成の成果

この教育システムの成果としては、たとえば2009年度前期実施の「画像・映像コンテンツ演習」という科目では、「問題解決力」「組織的行動能力」について、自己点検結果の向上、成長実感、演習効果実感が得られており、コンピテンシー育成のきっかけを学生に与えることが確認されています。

グラフ:演習4(4年生)履修生自己点検結果

社会人として活躍するために

経済産業省は、「社会人基礎力」として、職場や地域社会で働く上で必要な力を「前に踏み出す力」、「考え抜く力」、「チームで働く力」の3つの能力(合計12の要素)に分類し提示しています。中央大学理工学部の育成する人材像は、「新しい課題への果敢な挑戦力と組織をまとめる卓越した交渉力を持ち(中略)自らの新発見の成果発表を通じて積極的に社会貢献できる人材」(学則より抜粋)ですが、学生時代に向上させたコンピテンシーは、まさに社会に出たときにとても大きな力となるはずです。

文部科学省 新教育GPによる後押し

本取組は、全国の国公私立大学の優れた教育改革の取組を選定し促進するGPに選ばれました(文部科学省 平成21年度大学教育推進プログラム 大学教育・学生支援推進事業【テーマA】採択)。大学における教育の質保証の取組の高度化に取り組んでいる教育取組として、他大学からの視察や講演の依頼を受けたり、先進的な教育をおこなっている海外の大学との交流の進展が予定されたりしているなど、多方面から期待されています。

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